平飼い卵は何が違う?|普通の卵は、何飼いで育つのか

「平飼い卵は何が違う?」「普通の卵は、何飼いで育つのか」の文字と、鶏舎の外を歩く鶏と、パックに入った卵のイラスト

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✅ 今日の結論

  • 平飼い卵は何が違う?――違うのは鶏の育て方です。平飼いは、栄養の表示ではありません
  • 普通の卵の多くは、ケージ(金属のカゴ)で飼われた鶏の卵です
  • 農林水産省は、ケージにも平飼いにも、鶏の暮らしやすさ(アニマルウェルフェア)の面で良い点と注意点があり、現状では科学的に優劣を判断するのは難しいとしています
  • 私は、鶏が動き回れる育て方に共感して、平飼い卵を選んでいます

⏱ 約4分で読めます。冷蔵庫の卵パックを見ながらどうぞ🥚

値段の高い卵ほど、体にいい。そう思っている方は、多いように感じます。

正直に言うと、私にも似た思い込みがありました。

ぱきら(困り顔)

平飼いでなければケージ飼い。ケージの鶏は、健康によくない鶏なんじゃないか——以前の私は、そう思っていました

今回、農林水産省の資料を読んで、この考えを改めました。

目次

普通の卵は、何飼いなのか

卵を産む鶏の飼い方は、大きく分けて2つです。

  • ケージ方式――金属のカゴで飼う方法。鶏はフンのたまる床から離れて暮らします
  • 平飼い方式――鶏舎の中や屋外で、床や地面を自由に歩けるようにして飼う方法
卵を産む鶏の3つの飼い方の図。バタリーケージは、良い点がフンに触れにくく病気を防ぎやすいこと、注意点が動きが制限されること。エンリッチドケージは、良い点が止まり木などで行動の幅が広がること、注意点がつつき合いが増えることがあること。平飼いは、良い点がよく動くぶん骨が丈夫になること、注意点がフンに触れやすく寄生虫の病気に注意が要ること

日本では、ケージ方式が主流です。農林水産省の調査(令和6年度)でも、答えた農場の多くが「ケージ飼いのみ」でした。

ただし、パックに飼い方が書いていなくても、必ずケージ飼いとは言い切れません。卵のパックに表示が義務づけられているのは、名称・原産地・賞味期限・保存方法などで、飼い方は義務ではないからです。

📖 出典:農林水産省「令和6年度『アニマルウェルフェアに関する飼養管理指針』の取組状況に係る調査(採卵鶏)」/農林水産省 広報誌aff(2021年3月号)「鶏卵」/東京都保健医療局「鶏卵の表示について」

ケージ飼いにも、2種類あります

ケージ方式には、昔ながらのバタリーケージと、カゴの中に止まり木や巣箱、砂浴び場を置いたエンリッチドケージがあります。

  • バタリーケージ――フンに触れにくく、病気のリスクを下げられる。一方で動きが制限され、羽のすれや爪の伸びすぎに注意が要る
  • エンリッチドケージ――病気を防ぎやすい点は同じで、止まり木などで行動の幅が広がる。一方で、つつき合いが増えることがある
読者の疑問(?)

ケージって、鶏にとって悪いものだと思ってた

私もそう思っていました。でもケージには、鶏をフンから離して、病気を防ぎやすくするという、はっきりした理由があるのです。

平飼いなら、鶏は自由で健康なのか

平飼いの鶏は、行動が制限されず、よく動くぶん骨が丈夫になるとされています。

一方で、群れが大きくなってつつき合いが増えたり、フンに直接触れる機会が多いため、寄生虫による病気が起きやすかったりする注意点もあります。

よく似た「放し飼い」は、平飼いと同じ意味ではありません。卵の表示のルールでは、平飼いのうち日中の半分を超える時間を屋外で飼育したものを「放飼い(はなしがい)」と呼びます。

そのうえで、農林水産省はこうまとめています。

各飼養方式には、アニマルウェルフェア上のメリット・デメリットがあり、現状では科学的に優劣を判断するのは困難です。

アニマルウェルフェアとは、家畜ができるだけストレスなく過ごせるようにする考え方です。ケージが悪くて平飼いが正しい、という話ではありません。

📖 出典:農林水産省「採卵鶏の飼養管理に関する技術的な指針」(令和5年7月26日)/農林水産省「家畜の飼養管理等に関する技術的な指針に関するQ&A」(令和5年7月26日)/鶏卵公正取引協議会「鶏卵の表示で留意するポイント」(令和2年2月4日)

平飼い卵は、栄養も多いのか

海外で、エンリッチドケージと、日中に屋外へ出られる「フリーレンジ」の卵を比べた研究では、卵黄の脂肪酸の割合に違いがありました。一方、卵黄の脂質の割合とコレステロールの濃さには、統計的にはっきりした差は見られませんでした。この結果だけで、日本の平飼い卵全般の栄養を判断することはできません。

答えの合図(!)

平飼いは「栄養の表示」ではなく「育て方の表示」

卵の安全性についても同じです。今回調べた範囲では、「平飼い卵のほうが栄養が多い」「平飼いなら安全」と言い切れる資料は見つかりませんでした。

「平飼い」の表示が教えてくれることは鶏の育て方。教えてくれないことは、栄養が多いかと安全性の優劣で、どちらも飼い方の表示だけでは言い切れないと示した図

📖 出典:Comparison of Fatty Acid Profile in Egg Yolk from Late-Age Hens Housed in Enriched Cages and in a Free Range System(Animals、2024年)

それでも、私が平飼いを選ぶ理由

では、平飼い卵をやめたのか。いいえ、今も選んでいます。変わったのは、ケージ飼いへの見方です。

私が平飼い卵を選ぶのは、栄養が上だと思っているからではありません。鶏が動き回れる環境で育てられていることに共感し、その飼い方にお金を払いたいと思うからです。

まとめ:栄養ではなく、育て方への共感で選ぶ

  • 平飼いは鶏の育て方の表示。栄養や安全の表示ではない
  • ケージにも平飼いにも良い点と注意点があり、鶏のアニマルウェルフェア上の優劣は、科学的に判断が難しい
  • 選ぶなら、その育て方に共感できるかで

まずは冷蔵庫の卵パックを1つ手に取って、飼い方の表示があるかどうかを見てみてください。

※本記事は、農林水産省などの公的な資料と研究をもとにまとめたものです。特定の商品や生産者、飼い方の優劣を示すものではありません。卵の表示は商品によって異なるため、手に取った商品の表示をご確認ください。


ぱきら

この記事を書いた人|ぱきら

健康食品・自然食品の販売現場に立ち続けて約25年。健康食品やサプリメントを主軸に、寝具・化粧品・整水器・補聴器まで、延べ数千点の「健康にまつわる商品」を直接お客様に届けてきました。華やかな広告の裏にある「商品の本当の姿」と、流行に流されない「賢い選び方」をお伝えしています。

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この記事を書いた人

25年間現場で「健康の正体」を見極めてきた目利き
はじめまして。健康業界の現場に立ち続けて約25年。自然食品、健康食品やサプリメントを主軸に、寝具全般、化粧品、補正下着、整水器に、インソール、健康ジュエリー、空気清浄機から補聴器まで、延べ数千点に及ぶ「健康にまつわる商品」をは幅広いジャンルで直接お客様に届けてきました。

私がこの四半世紀で学んだこと。それは、「華やかな広告やマーケティングの裏にある、商品の本当の姿」です。

世の中には「国産=安心」「高価=高品質」というイメージが溢れていますが、現場で多くのお客様の体調の変化や原材料の真実を見てきた私には、別の景色が見えています。何を食べるか、何を使うか以上に大切なのは、情報に惑わされず「自分に本当に必要なもの」を【正しく選ぶ力】です。

このブログでは、忖度なしの現場経験をベースに、流行に流されない「賢い商品選びの基準」をシェアしていきます。あなたの体が、もっと楽に、もっと健康でい続けるための「考えるヒント」になれば幸いです。

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