コーヒーで肝臓がんのリスクが下がる?|デカフェでも同じ効果という研究

✅ 今日の結論
- イギリスの大規模研究で、コーヒーを1日5杯以上飲む人は、肝臓がんの発症リスクが47%低いという結果が出ました
- この効果はカフェインレス(デカフェ)でも同じように見られました。カフェインの働きではないということです
- 日本人のデータでは、さらに差が大きく、ほぼ毎日飲む人で約半分、1日5杯以上で4分の1まで肝がんの発生率が下がっています
- ただし、これらは観察研究。「コーヒーを飲めば安心」と言い切れるほど、単純ではありません
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「コーヒーは体にいいのか、悪いのか」——これも、よく聞かれる質問です。

コーヒー好きだけど、飲みすぎは体に悪いイメージがある……
今回は、肝臓に関しては、むしろ良い結果が出た研究の話です。デカフェでも同じ効果があったという点が、いちばんの見どころです。
イギリスの研究では、こうなっています
「UKバイオバンク」という、イギリスの大規模な生物医学データベースを使った研究です。約35万5000人を、約13年間追跡しました。
- コーヒーを1日5杯以上飲む人は、飲まない人と比べて
- 肝硬変のリスクが32%低い
- 肝臓がんの発症リスクが47%低い
- 肝疾患による死亡リスクが42%低い
📖 出典:Coffee Consumption and Improved Liver Outcomes: Clinical, Imaging, and Proteomic Evidence From the UK Biobank(医学誌Clinical Gastroenterology and Hepatology、2026年)
「デカフェでも同じ」というのが、今回のポイントです

え、カフェイン抜きでも効果があるの?
この研究では、レギュラーコーヒーでもカフェインレスでも、同じように効果が見られたと報告されています。

つまり、効いているのはカフェインではなく、コーヒーに含まれる別の成分らしいんです
「カフェインを控えたいから、コーヒーはやめておこう」と思っていた方には、意外な話かもしれません。カフェインの心配がある方でも、デカフェを選べば、この効果を諦めなくていいということです。

日本人のデータでは、もっと差が大きく出ています
同じような研究は、日本にもあります。国立がん研究センターの多目的コホート研究(JPHC研究)です。
40〜69歳の男女約9万人を、1990年代から2001年まで追跡した調査で、追跡期間中に334人が肝がんを発症しました。
| コーヒーの飲み方 | 肝がんの発生率 |
|---|---|
| ほとんど飲まない | 基準(1倍) |
| ほぼ毎日飲む | 約半分 |
| 1日5杯以上飲む | 約4分の1 |
📖 出典:国立がん研究センター「コーヒー摂取と肝がんの発生率との関係について」
研究チームは、理由についていくつかの仮説を挙げています。コーヒーの炎症を和らげる作用が肝炎の進行を防いでいる可能性、そしてクロロゲン酸をはじめとする抗酸化物質が、がん化を防ぐ方向に働いている可能性です。
ただし、知っておいてほしい限界もあります
良い話ばかりお伝えするのは、フェアではありません。正直にお伝えしておきたいことが2つあります。
①これは「観察研究」です。コーヒーを飲む人と飲まない人を、そのまま比べているだけで、コーヒー以外の生活習慣の違いが結果に影響している可能性があります。「コーヒーを飲めば肝臓がんにならない」と保証するものではありません。
②日本の研究では、肝炎ウイルスの感染の有無が分かっていません。研究チーム自身が、「肝炎ウイルスの感染の有無や肝機能に関しての情報がないために、この点を明らかにすることはできません」と明記しています。
肝がんの多くは、B型・C型の肝炎ウイルス感染がベースにあります。コーヒーが効くとしても、それだけで肝炎ウイルスの影響を打ち消せるわけではありません。
今日、持って帰っていただきたいこと
- コーヒーを1日5杯以上飲む人は、肝臓がんのリスクが低いという結果が、複数の研究で出ています
- 効果はデカフェでも見られます。カフェインが苦手な方も、この点は選択肢が広がります
- ただし、これは観察研究。コーヒーさえ飲めば安心、というものではありません
- 肝炎ウイルスの検査は、コーヒーとは別の話です。健診の機会に、一度は確認しておくと安心です
コーヒー好きの方には、うれしい結果だと思います。ただ、「これさえ飲んでいれば大丈夫」という魔法の飲み物はありません。お酒と同じで、知ったうえで、無理なく楽しむのがいちばんです。
※本記事は各種調査研究の内容を紹介したものです。特定の飲み物を推奨・禁止するものではなく、病気の予防・治療の効果を示すものでもありません。持病のある方、妊娠中の方、カフェインの摂取について医師の指導を受けている方は、その指示に従ってください。

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