ごま油の選び方|圧搾法と抽出法、「一番搾り」の違い

⏱ 約5分で読めます。家にあるごま油を見ながら、ご一読ください🍵
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✅ 今日の結論
- ごま油の値段の差は、中身ではなく「搾り方」の差です。
- 「一番搾り」で取れるのは、ごまの油分のうち3割ほど。残り7割を諦めた油です。
- ただし——安い油が危険、ということではありません。そこは正直にお伝えします。
売り場に、500円のごま油と1,500円のごま油が並んでいます。
「何が違うんですか」——これも、よく聞かれる質問です。
答えは、中身ではなく、作り方にあります。

ごま油って、そんなに違うものなの?

胡麻から作るのは変わらないけど
作り方がね、まったく違うんだよ
一度いいごま油を使うともどれないよ!!
搾り方は、大きく2つあります

| 圧搾法 | 抽出法 | |
|---|---|---|
| やり方 | 圧力だけで搾る | 溶剤で油を溶かし出す |
| 手間 | 時間がかかる | 効率がよい |
| 取れる量 | 少ない | 多い |
| 価格 | 高い | 手ごろ |
江戸時代から続くのが、前者の圧搾法です。ごまに圧力をかけて、じわじわと搾り出す。時間も手間もかかります。
「一番搾り」とは、何を指すのか
圧搾は、一度で終わりではありません。搾ったあとのごまには、まだ油が残っています。だから二度、三度と搾ります。
「一番搾り」とは、その最初の一回だけを使ったものです。
ここが、驚いていただきたいところです。
一番搾りで取れるのは、ごまに含まれる油分のうち3割ほど。残りの7割は、二番搾りや抽出に回されます。

7割も捨ててるの!?
つまり「一番搾り」は、7割を諦めた油です。値段が3倍になるのは、当たり前のことなのです。
ただし、ここは誤解しないでください
抽出法では、ヘキサンという溶剤を使って油を溶かし出します。「化学溶剤」と聞くと、身構えますよね。
でも、これは食品衛生法で認められた「加工助剤」です。そして精製の工程で、200℃近い高温と減圧にさらされ、完全に取り除かれます。
「加工助剤」という言葉に、覚えがありませんか。無添加の記事で書いた、表示が免除される3つのうちのひとつです。最終的に残らないから、書かなくてよい——そういう決まりになっています。
「安い油は危険だ」と言い切る売り場がありますが、私はそこまでは言いません。少なくとも日本のルールの上では、取り除かれることが前提になっているからです。
ただし、世界では見直しが始まっています
ここまでは、日本の話です。海外では、少し動きがあります。
2024年9月、EUの欧州食品安全機関(EFSA)が、「抽出溶剤としてのヘキサンは、安全性を再評価する必要がある」という技術報告書を公表しました。
理由として挙げられているのは、こうした点です。
- 工業用のヘキサンは単一の物質ではなく、不純物の内訳がはっきりしていない
- ヒトの体に吸収されることは、よく知られている
- 乳幼児や子どもの摂取量が、これまでの想定より多い可能性がある

EFSAは現在、本格的な再評価を進めています。(出典:EFSA Technical Report 2024(英語・PDF))
誤解のないように申し上げます。「危険だと決まった」わけではありません。ただ、「安全だと確定した」わけでもない——今は、そういう段階です。
日本では加工助剤として認められ、取り除かれることが前提になっています。アメリカでも広く使われています。そのうえで、EUが立ち止まって調べ直している。それが今の状況です。
私の考えを申し上げるなら——白黒がつくまでは、自分で選べるところは選んでおく。毎日たっぷり使うものほど、そうしておいて損はないと思っています。
では、栄養は変わるのか
これも正直に申し上げます。
ほとんど変わりません。
ごま油の主成分は脂質です。リノール酸とオレイン酸がそれぞれ4割ほど——この構成は、搾り方で大きく変わるものではありません。ごま特有のゴマリグナンやビタミンEも、どちらにも含まれています。
「一番搾りだから栄養がすごい」——そうは言えないのです。

正直に言うと私も昔は、値段だけ見て選んでいました
高ければ大丈夫。。。
では、「本物」とは何なのか
安全性の差ではない。栄養の差でもない。
残るのは、手間の差です。
そして手間の差は、はっきり香りに出ます。冷奴にひとたらし、ほうれん草のおひたしにひとたらし。火を通さずに使ったとき、違いがいちばん分かります。
逆に言えば、炒め物や揚げ物には、手ごろなもので十分です。香りは飛んでしまいますから。
ラベルの見方、3つ
- 「純正ごま油」か。これはJAS(日本農林規格)で決まっている言葉で、ごま油100%という意味です。ごま以外のものは入っていません。
- 「調合ごま油」なら、他の油と混ぜてあります。大豆油や菜種油が入っています。悪いことではありませんが、知っておいてください。
- 「一番搾り」「圧搾」は、JASの基準ではありません。各社が自分の判断で書いている言葉です。だからこそ、製法の説明まで読むことに意味があります。
もうひとつ。原材料名に「香料」と書いてあったら、それは純正ごま油ではありません。ごま油の名前で売られていても、他の油や香料が使われているものがあります。だから、原材料名を見るのです。
3つめが、いちばん大事だと思っています。
参考:圧搾のごま油、2つのタイプ
「じゃあ、どれを買えばいいの?」と聞かれることが多いので、圧搾で搾られたものを2つ挙げておきます。同じ圧搾でも、焙煎するかしないかで役割がまるで違います。
① 太白 —— 焙煎しないごま油
ごまを焙煎せずに搾ったもの。だから色がほとんどなく、あの香ばしい香りもしません。「ごま油の香りが苦手」という方や、素材の味を邪魔したくないときに使います。お菓子づくりに使う方も多いです。
「直搾圧搾法」と明記されていて、純正(ごま100%)。340gで758円ですから、圧搾=高いとは限らないということでもあります。
② 一番しぼり —— 焙煎した、香りの油
こちらは焙煎してから搾ったもの。仕上げのひとたらしのための油です。冷奴、おひたし、塩ラーメンに数滴。火を通さずに使ってこそ、値段の差が分かります。
私のおすすめは開けた瞬間の香りがぷわぁーって広がりますよ(^^♪
150gと小ぶりなのは、むしろ理にかなっています。香りの油は、開けたら早めに使い切るほうがいいからです。大瓶を買って香りが飛ぶより、こちらのほうが結局おいしく使えます。
炒め物や揚げ物には、手ごろなもので構いません。香りは飛んでしまいますから。使い分けです。
「本物」という言葉は、売り場にあふれています。
でも、何がどう本物なのかを、きちんと説明している商品は、そう多くありません。
説明が書いてあるかどうか。それが、いちばん確かな見分け方かもしれません。
※この記事は製法と表示のルールを説明したものであり、特定の商品の優劣や、病気の予防・治療の効果を示すものではありません。
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この記事を書いた人|ぱきら
健康食品・自然食品の販売現場に立ち続けて約25年。健康食品やサプリメントを主軸に、寝具・化粧品・整水器・補聴器まで、延べ数千点の「健康にまつわる商品」を直接お客様に届けてきました。華やかな広告の裏にある「商品の本当の姿」と、流行に流されない「賢い選び方」をお伝えしています。

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