無塩ナッツと素焼きナッツの違いは?健康のために選ぶならどっち?

✅ 今日の結論
- 無塩ナッツと素焼きナッツ、健康のために選ぶならどっち――実はこの二択では選べません。「無塩」はナトリウムの含有量の話、「素焼き」は焼き方(油を使うか)の話。比べる“ものさし”が違います
- 「素焼き」で、なおかつ「食塩無添加」の商品もあります。逆に「無塩」と書いてあっても、油で揚げてあることはあります。言葉は、片方のことしか教えてくれません
- だから見るのは、表の言葉ではなく裏の「原材料名」。食塩・植物油脂・砂糖や調味料が並んでいないか。いちばんシンプルなのは、原材料が「アーモンド」だけ、のようにひとつだけの商品です
⏱ 約5分で読めます。おうちのナッツの袋を思い浮かべながらどうぞ🥜
ナッツ売り場に「無塩」「素焼き」「ロースト」「食塩無添加」と言葉が並んでいます。体のことを考えるなら、どれがいいのか。まず、こんなクイズから。
Q. 健康のために選ぶなら、どっち?
- A無塩ナッツ
- B素焼きナッツ
答えは、「実は、この二択では選べません」。意地悪なようですが、この問いには落とし穴があります。
「無塩」と「素焼き」は、比べる“ものさし”が違います
同じ棚に並んでいるので二択に見えますが、この2つの言葉は別々のことを説明しています。
- 「無塩」=ナトリウムの含有量が基準(100gあたり5mg未満)を満たしているという表示
- 「食塩無添加」=製造・加工のときに食塩などのナトリウム塩を使っていないという表示。食品そのものに含まれるナトリウムまでゼロという意味ではありません
- 「素焼き」=焼き方。油を使わずに焙煎した、という意味で使われる一般的な言葉で、食品表示基準上の統一された定義があるわけではありません
ものさしが違うので、両方を同時に名乗れます。実際、「食塩無添加 素焼きミックスナッツ」のように1つの袋に両方書いた商品があります(東洋ナッツ食品「Ton’s Cafe」)。逆に、「無塩」だけの商品は、油のことを言っていません。

「無塩」と書いてあれば、いちばん体によさそうに思っていました

その言葉は、塩のことしか保証していないんです。分けて考えると、迷いが減りますよ
「食塩無添加」は「作るときに塩を足していない」という意味
「食塩無添加」「食塩不使用」と書くには、食品表示基準で条件が決まっています。ざっくり言うと「作るときに食塩などのナトリウム塩を足していない」ということです(東京都「食品衛生の窓|栄養強調表示」)。
「無塩」の基準は、ナトリウムが100gあたり5mg未満であること(消費者庁)。じつはナッツは、もともとナトリウムがごくわずかです。味付けしていないアーモンドは100gあたり1mg前後(食品成分データベース)なので、食塩を足さなければ自然とこの基準を満たします。ナトリウムがゼロという意味ではありません。そして、この表示は油については何も言っていません。
「素焼き」は、法律で決まった言葉ではありません
「素焼き」は、油も塩も使わず、ナッツ自身の油分だけで焙煎したという意味でメーカーが使う言葉です(SUCRENUTS「素焼き」用語解説)。ただし「無添加」や「有機」と違って国のルールはなく、業界の言い方にとどまります。だから最後は、言葉ではなく裏の原材料を確認するのが確実です。

健康のために選ぶなら、裏の「原材料名」のここを見る
原材料名は重量の多い順に書かれています(東京都「食品衛生の窓」)。ナッツの袋で見るのは、この3つです。
- 食塩……入っていれば「味付き」。栄養成分表示の「食塩相当量」もあわせて見ます
- 植物油脂・なたね油・パーム油など……油で揚げたり、からめたりしています(「素焼き」ではありません)
- 砂糖・果糖ぶどう糖液糖・しょうゆ・調味料(アミノ酸等)……甘い味やしょうゆ味に仕上げたもの
食品成分データベースを見ると、味付けされたナッツ類にはナトリウムが増えている例があります。味付けアーモンドは100gあたり100mg、味付けカシューナッツは220mg、バターピーナッツ(味付け落花生)は120mg――いずれも、味付けしていないアーモンド(ほぼゼロ)より多い、食品成分表に載っている一例です(食品成分データベース)。ただし、ナッツの種類や加工方法が異なるため、この数値だけで味付けの影響を単純に比較することはできません。
今日、ナッツ売り場でできること
やることは1つ。商品を1つ、裏返して「原材料名」を見てください。「無塩」「素焼き」の文字ではなく、原材料そのものを確かめます。
- 「アーモンド」……これだけ。塩も油も足していません
- 「アーモンド、食塩」……足したのは塩だけです
- 「カシューナッツ、植物油脂、食塩、砂糖、調味料(アミノ酸等)」……油・塩・砂糖・調味料が足されています
大事なのは、原材料の数を数えることではありません。食塩・植物油脂・砂糖・調味料――何が足されているかを見ることです。足すこと自体が悪いわけではなく、そのままつまみたいのか、料理に使いたいのか、目的に合っているかどうかです。
表の言葉と、裏の原材料が合っているか。「買う前に見るべきは、表の宣伝より裏の原材料表示です」――これが、ぱきらヘルスでいつもお伝えしていることです。
※本記事は、公的機関・専門メーカーの公表情報と食品成分データベースの数値をもとにまとめたものです。特定の商品や製法の優劣、病気の予防・治療の効果を示すものではありません。栄養成分は商品や条件で異なるため、選ぶ際は手に取った商品の表示をご確認ください。
📖 出典
- 東京都保健医療局「食品衛生の窓|栄養成分表示(栄養強調表示)」(hokeniryo1.metro.tokyo.lg.jp)――「食塩無添加」表示の条件
- 東京都保健医療局「食品衛生の窓|加工食品(原材料名)」(hokeniryo1.metro.tokyo.lg.jp)――原材料は重量の多い順
- 消費者庁「栄養成分表示について(栄養強調表示)」(caa.go.jp)――食品表示基準・別表第13。ナトリウム「含まない旨(無塩等)」は100gあたり5mg未満
- 文部科学省「食品成分データベース」日本食品標準成分表(八訂)増補2023年――種実類/アーモンド 乾(05001)、いり/無塩(05040)、フライ/味付け(05002)、カシューナッツ フライ/味付け(05005)、らっかせい バターピーナッツ(05036)
- 東洋ナッツ食品「Ton’s Cafe」(tons-cafe.jp)――「素焼き」=油も塩も使わない焙煎。「食塩無添加 素焼き」商品の例
- SUCRENUTS「ナッツ用語辞典|素焼き」(sucrenuts.jp)
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