ラーメンの塩分はどれくらい?|麺に食塩を使わない「無塩製麺」の話

⏱ 約6分で読めます。ラーメンをやめたくない方ほど、ご一読ください🍵
✅ 今日の結論
- 「ラーメンは体に悪い」の中心は、かんすいでも油でもありません。塩分です。
- 塩の目標量は男性7.5g未満・女性6.5g未満(1日)。ラーメン1杯で、その多くを使ってしまいます。
- 麺に食塩を使わないラーメンがあります。イトメンの「無塩製麺」。公式に1食あたり約1gの減塩と説明されています。
- ただし正直に言うと、スープには塩分があります。「塩分ゼロのラーメン」ではありません。
- そしていちばん効くのは、スープを残すこと。塩分の大半は、そこにあります。
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「ラーメンは体に悪い」。よく言われます。私も売り場で何度も聞いてきました。
でも、それで話が終わってしまうのがもったいない。何が問題なのかが分かれば、やめずに付き合う方法があるからです。

ラーメンが体に悪いのって、かんすいのせいだよね? あと、油で揚げてあるから?
かんすいが悪者にされがちですが、本題はそこではありません
ラーメンの話になると、決まって「かんすい」が槍玉に挙がります。中華麺のあの色と、独特のコシを出すために使われるものです。
ですが、かんすいは食品添加物として使用が認められているもので、使用量もごくわずかです。売り場に25年立ってきて、私はここを一番の問題だとは考えていません。
では何が問題か。塩分です。しかも、これは「入っているかどうか」ではなく、「量」の話です。
数字で見ると、こうなります
1日にとりたい塩の量は、国が目標を決めています。
| 1日の食塩相当量 | |
|---|---|
| 男性の目標量 | 7.5g未満 |
| 女性の目標量 | 6.5g未満 |
| 高血圧・慢性腎臓病の重症化予防 | 6.0g未満 |
| (参考)日本人が実際にとっている平均 | 9.8g |
📖 出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」(PDF)/平均摂取量は令和元年 国民健康・栄養調査
お気づきでしょうか。目標より、実際のほうが多いのです。特別に濃い味が好きな人の話ではありません。平均で、すでに超えています。
そこにラーメンが1杯入ると、どうなるか。お手元の袋の裏を見てください。「食塩相当量」が書いてあります。麺とスープで分けて書いてある商品もあります。
数字を見ると、たいてい驚かれます。1杯で1日の目標の半分以上を使ってしまう商品が、珍しくないからです。

じゃあ、ラーメンは我慢するしかないの?
麺に、食塩を使わないラーメンがあります
ここからが、今日いちばんお伝えしたいことです。
ラーメンの麺には、ふつう食塩が入っています。生地を締めて、コシを出すためです。中華麺づくりの常識と言っていいと思います。
その常識の外側を、45年間ずっと歩いている会社があります。兵庫県たつの市のイトメン株式会社です。「チャンポンめん」でご存じの方も多いかもしれません。
イトメンの袋麺には、「無塩製麺」と書かれたものがあります。文字どおり、麺づくりに食塩を使っていません。
公式サイトには、こう説明されています。
昭和55年に塩を使用しない「無塩製麺」といたしました/麺に塩を使用しないことで1食あたり約1gの減塩になります
📖 出典:イトメン株式会社「よくある質問」/同「会社沿革」(1980年 チャンポンめんを無塩製麺で発売)
麺に塩が入っているかは、自分で確かめられます
「本当に麺に食塩が入っていないのか」。これは売り場で、その場で確認できます。
即席めんの原材料名はカッコで区切られていて、「めん」のカッコの中を見れば分かるのです。イトメンの商品は「油揚げめん(小麦粉、植物油脂)」——食塩がありません。ふつうの袋めんは、ここに食塩が並びます。
ただし、栄養成分表示の「めん・かやく」の欄はゼロにはなりません。かやくに食塩が入っていたり、そもそも「食塩相当量」は食塩の量ではなく、ナトリウムを換算した数字だったりするからです。
📌 この読み方は、即席めんに限らずあらゆる食品に使えます。くわしくは 即席めんの原材料表示の読み方|カッコの中と「食塩相当量」の意味 に分けて書きました。
「昔からの伝統」ではなく、45年前の決断でした
私はここを、いちばん面白いと思いました。
「創業以来の伝統製法です」という話ではないのです。昭和55年——1980年。世の中が食品の塩分を気にし始めた、まさにその時期に、イトメンは麺から食塩を抜くという判断をしました。そして今日まで続けています。
1食で約1g。たった1gと思われるかもしれません。ですが週に2回食べる方なら、1年で約100g。塩の袋を思い浮かべてみてください。積み重ねとは、そういうことです。
日本で2番目に袋麺を出した会社です
ついでに、もうひとつ。イトメンは昭和20年(1945年)創業。そして1958年に即席中華麺「トンボラーメン」を発売しています。

| 年 | できごと |
|---|---|
| 1958年 | 日清食品「チキンラーメン」発売(世界初の即席めん) |
| 1958年 | イトメン「トンボラーメン」発売 |
| 1963年 | イトメン「チャンポンめん」発売 |
| 1980年 | チャンポンめんを無塩製麺で発売 |
📖 出典:イトメン株式会社「会社沿革」/メシ通「日本で2番目に袋麺を発売した昭和20年創業のイトメン…」(同社への取材記事)
世界初のチキンラーメンと、同じ年です。当時は多くのメーカーが即席めんに参入しましたが、その大半は姿を消しました。今も残っている最古参のひとつが、イトメンです。
ちなみに、当時の「トンボラーメン」のパッケージは、今もイトメンの公式サイトで見ることができます。セロハンの袋に入った、昭和33年のラーメンです。会社沿革のページに写真が並んでいるので、よろしければのぞいてみてください。ラベルの移り変わりを見ているだけで、なかなか面白いですよ。
参考:私が挙げるなら、この4つです
「じゃあ、どれを買えばいいの?」と聞かれることが多いので、4つ挙げておきます。いずれも原材料名の「めん」のカッコの中に食塩がないことを、メーカーの商品ページで確認したものです。
| 商品 | 食塩相当量 (1食) | めん・かやく | スープ |
|---|---|---|---|
| チャンポンめん | 4.8g | 1.2g | 3.6g |
| カレーラーメン | 4.8g | 1.2g | 3.6g |
| キャベツラーメン | 4.8g | 0.7g | 4.1g |
| お好み焼そば | 2.5g | (スープなし) | |
📖 出典:イトメン株式会社 各商品ページ(チャンポンめん/カレーラーメン/キャベツラーメン/お好みソース焼そば)
① チャンポンめん
イトメンと言えば、まずこれです。1980年に無塩製麺へ切り替えたのが、ほかでもないこの商品でした。えびとしいたけのかやくがよく効いています。ただ、そのかやくに食塩が入っているぶん、めん・かやく側は1.2gです。
② カレーラーメン
私の一押しです。コリアンダーなどの香辛料が効いていて、カレーとしてきちんと成立しています。野菜を足すと、さらに良くなります。
個人的には一番おススメ。中にはケースで6袋づつ買う方もいらっしゃる。イトメンシリーズでは、私の店舗では一番人気のラーメンでした。
③ キャベツラーメン
先ほどの表で、かやくの比較に使った商品がこれです。かやくがキャベツだけなので、めん・かやく側は0.7g。4つの中でいちばん低い数字です。
カレーラーメンに匹敵する人気商品。ほかのインスタントラーメンは食べないが、これだけ食べるというかたもいらっしゃいました。
④ お好み焼そば
1食2.5g。4つの中で総量がいちばん少ない一本です。あの有名な焼そばと食べくらべてみてください、と申し上げたい味でもあります。
ただし正直に申し上げると、焼そばにはスープがありません。つまり表示の2.5gは、そのまま全部食べることになります。残す余地がないという意味では、スープを残したラーメンのほうが少なくなることもある。そこは覚えておいてください。
お客様から、孫が気に入って定期的にご購入いただく方もいらっしゃいます。
正直に、言っておきます
ここまで書いておいて何ですが、大事なことをお伝えします。
「無塩製麺」は、塩分ゼロのラーメンではありません。
食塩を使っていないのは麺だけです。スープには、しっかり塩分が入っていますのでスープはやはり控えていただくことをお勧めします。
そしてスープの塩分は、減らせばいいというものでもありません。ラーメンの味は、スープで決まります。塩を抜けば、それはもうラーメンではなくなってしまう。だからメーカーは、スープに必要な塩分を入れています。当然のことです。
売り場に立って伝えたいこと
血圧が気になり始めた方も、まだ何も気にしていない方も、選べるものなら選んでおいてほしい。私はそう思っています。
塩分は、1日で体を壊すものではありません。10年、20年かけて積み上がっていくものです。だからこそ、今日の1杯をどれにするかが効いてきます。
ラーメンをやめる必要はありません。裏の「食塩相当量」を見て、選ぶ。それだけです。味噌でも、塩でも、ごま油でも、この連載は毎回そこに行き着きます。
最後に、これだけは
麺を無塩製麺のものに替えれば、約1g減ります。ですがいちばん効くのは、スープを残すことです。
先ほどお伝えしたとおり、ラーメンの塩分の大半はスープにあります。飲み干せば、そのぶんがそのまま体に入ります。おいしいスープほど、最後の一滴まで飲みたくなる。私もそうです。
それでも、スープは残してください。今日の一杯では何も起きません。ですが10年、20年と積み重なったとき、その差は必ず出てきます。

未来のあなたを助けるのは、今日のあなたです。スープ、残しましょう。
※この記事は食品表示と栄養について説明したものであり、特定の疾病の予防や治療の効果を示すものではありません。血圧や腎臓について指導を受けている方は、かかりつけの医師・管理栄養士の指示に従ってください。
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この記事を書いた人|ぱきら
健康食品・自然食品の販売現場に立ち続けて約25年。健康食品やサプリメントを主軸に、寝具・化粧品・整水器・補聴器まで、延べ数千点の「健康にまつわる商品」を直接お客様に届けてきました。華やかな広告の裏にある「商品の本当の姿」と、流行に流されない「賢い選び方」をお伝えしています。

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