マグネシウムが多い食べ物|玄米と白米で約7倍。日本人に足りないミネラル

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✅ 今日の結論
- いま増えているのは、がんだけではありません。心不全は全国で約120万人、2030年には約130万人と推計されています。
- マグネシウムは、心臓や血管が動くのに欠かせないミネラル。ところが日本人の平均摂取量は、推奨量に届いていません。
- ただし「マグネシウムを摂れば心不全が防げる」わけではありません。足りていない分を、いつもの食卓で戻す。今日はその話です。
「心不全パンデミック」という言葉を、聞いたことがあるでしょうか。
大げさな言葉に聞こえるかもしれません。ですが、これは医療の世界で実際に使われている言い方です。
増えているのは、がんだけではありません

心不全とは、病名というより「心臓のポンプの働きが弱ってきた状態」のこと。息切れ、むくみ、疲れやすさ——そういう形で少しずつ出てきます。
日本心臓財団によれば、その罹患者数は全国で約120万人。2030年には130万人に達すると推計されています。この増え方を感染症の広がりになぞらえて、「心不全パンデミック」と呼ぶことがあるのです。
理由は、大きく3つあります。①急速な高齢化。②高血圧・糖尿病などの生活習慣病。そして③治療が進歩して、助かる方が増えたことです。


え、助かる人が増えたのに、増えるの?

そう。悪い話ばかりじゃないんだよ。ただ、心臓と長くつきあう時間が増えた、ということでもある
だからこそ、まだ何ともない今のうちに、できることをしておく。私が売り場で25年言い続けてきたのは、結局それだけです。
心臓が動くのにも、ミネラルが要ります
そこで今日、名前を覚えて帰っていただきたいのがマグネシウムです。
マグネシウムは、体の中で300以上の酵素の働きに関わっているミネラルです。神経の伝達、筋肉の収縮、血圧の調整——どれも、生きているあいだ休みなく続く仕事ばかり。
そして心臓も、筋肉です。一日に約10万回。あの規則正しい収縮にも、マグネシウムが関わっています。
厚生労働省の「eJIM」には、マグネシウムが極度に不足したときのこととして、しびれ、筋けいれん、そして不整脈が起こりうると書かれています(厚生労働省eJIM「マグネシウム」)。

じゃあ、疲れやすいのも、めまいも、ぜんぶマグネシウム不足なの?

いや、そこは正直に言っておくよ。そう言い切る人がいたら、私はむしろ疑う
疲れやすさも、めまいも、動悸も、原因はいくつもあります。マグネシウムはその中の「ひとつの可能性」にすぎません。
気になる症状が続いているなら、まず受診してください。これは食品の話であって、診断や治療の代わりにはなりません。そのうえで、食事の話をします。
日本人は、なぜ足りないのか

まず、数字を出しておきます。
日本人のマグネシウムの平均摂取量は1日247.1mg(令和元年 国民健康・栄養調査)。いっぽう「日本人の食事摂取基準(2025年版)」の推奨量は、30〜49歳で男性380mg、女性290mgです(健康長寿ネット「マグネシウムの働きと1日の摂取量」)。
男性なら、推奨量の6割5分ほどしか摂れていない計算です。しかもこれは平均。足りている人と、そうでない人がいます。
いちばん分かりやすいのは、ごはんです
なぜ足りないのか。理由はいくつもありますが、私がいちばん腑に落ちたのは「精製」でした。
| ごはん(100gあたり) | マグネシウム | 出典 |
|---|---|---|
| 玄米ごはん | 49mg | 食品成分データベース |
| 白いごはん(精白米) | 7mg | 食品成分データベース |
約7倍です。取り除かれた糠(ぬか)と胚芽のほうに、ミネラルが入っていたということ。

白いものは、たいてい何かが取り除かれている。塩も、砂糖も、お米も同じなんだ
加えて、海藻・豆・雑穀を食べる回数が減ったこと。ストレスやアルコール、加齢によって体から出ていく量が増えること。理由はいくつも重なっています。
裏を返せば——昔ながらの和食は、よくできていたということです。
食卓で戻す。覚えるのは5つだけ
| 食品(100gあたり) | マグネシウム | 出典 |
|---|---|---|
| ほしひじき(乾) | 640mg | 食品成分DB |
| カットわかめ(乾) | 460mg | 食品成分DB |
| ごま(いり) | 360mg | 食品成分DB |
| アーモンド(いり・無塩) | 310mg | 食品成分DB |
| 糸引き納豆 | 100mg | 食品成分DB |
| 木綿豆腐 | 57mg | 食品成分DB |
| ほうれんそう(ゆで) | 40mg | 食品成分DB |
ここで、正直な話をひとつ。この表の上のほうは、いっぺんにたくさん食べるものではありません。乾物は水で戻りますし、ごまを100g食べる人はいません。
ですので、ふだんの一食分に直しておきます。
- みそ汁にカットわかめひとつまみ(2g)→ 約9mg
- ごまを小さじ1(3g)ふる → 約11mg
- 納豆1パック(45g)→ 約45mg
- 木綿豆腐半丁(150g)→ 約86mg
- ごはんを玄米や分づき米に(150g)→ 白米より約60mg多い
足してみてください。これだけで200mg前後になります。平均との差を埋めるには、じゅうぶんな量です。
特別なものは、ひとつも出てきません。わかめ、ごま、納豆、豆腐、玄米。売り場を25年見てきて思うのは、答えはたいてい、こちら側(食品売り場)にあるということです。
「玄米はハードルが高い」という方へ
ここまで読んで、「玄米がいいのは分かった。でも、うちは無理そう」と思われた方。正直な感想だと思います。
売り場でも、いちばん多い声です。炊き方が変わる、食感が変わる、家族に「今日のごはん、なんか違う」と言われる。玄米は、続かなくてやめてしまう方がとても多いのです。
ですので、はじめての方には「白米に混ぜるだけの雑穀」からをおすすめしています。炊飯器も、水加減も、いつものままで構いません。
下は、北海道のお店の24種類の雑穀をブレンドしたものです。発芽玄米・黒米・もち麦・押し麦・緑米などが入っていて、いつものお米に混ぜて炊くだけ。メール便で届くので、まず一袋試すには手ごろです。

コツは、いきなり増やさないこと。白米10に対して雑穀1くらいから始めてみて。慣れてきたら少しずつ足していけばいいからね
おやつを、ナッツに替えるだけでも
もうひとつ、手っ取り早いのがナッツです。アーモンドをひとつかみ(25g)で、約78mg。おやつを替えるだけで、これだけ入ります。
ただし、売り場で25年見てきた立場から、選び方だけは言わせてください。
- 「素焼き・無塩」を選ぶ。塩やバターがついたものは、ミネラルを摂るつもりが塩分を摂ることになります
- 大袋のまま、食卓に出さない。ナッツは決して低カロリーではありません。小皿にひとつかみだけ移してから出すと、ちょうどよく止まります
この2つを満たすものを、下に挙げておきます。
まず一袋、試してみたい方に。無塩・素焼きで、アーモンド250gかミックスナッツ300gを選べます。メール便で届くので、いきなり大袋を買わずに済みます。
ふるさと納税をされている方は、返礼品で受け取るという手もあります。アーモンド・カシューナッツ・マカダミアナッツ・くるみの4種で、塩も油も使っていない直火焙煎。500gから選べます。

体にいいからと大袋を買って、一晩で半分なくなる。……お客さんの話じゃなくて、私の話です。だから袋ごと持ってこない。小皿に出す。意志の力に頼らなくていいのが、いちばんありがたいんだ
ここまで2つ紹介しましたが、もちろん、何も買わなくて構いません。みそ汁のわかめと、ごはんにごま。それだけでも、今日から足せます。
サプリメントの前に、知っておいてほしいこと
「じゃあサプリで」と言われそうなので、先に書いておきます。
マグネシウムは、サプリメントや医薬品からの摂取について、成人で1日350mgという耐容上限量が決められています。摂りすぎると下痢や吐き気が起こることがあります(厚生労働省eJIM)。腎臓の病気がある方、お薬を飲んでいる方は、必ず医師か薬剤師にご相談ください。
そして、いちばん大事なところ。
国立がん研究センターなどの大規模な追跡調査(JPHC研究)では、マグネシウムの摂取量がいちばん多いグループの男性で、虚血性心疾患の発症リスクが34%低かったという結果が出ています。ただし研究者自身が、「他のミネラルを多く摂っていた影響かもしれない」と但し書きをしています(多目的コホート研究(JPHC研究))。

結局、効くの? 効かないの?

「効く」とは言えない。でもね、足りていないものを足りるようにするのは、効くかどうかの前の話だよ
今日、持って帰っていただきたいこと
心不全は増えています。それは事実です。けれど、怖がって終わりにする話ではありません。
土台にあるのは、血圧・血糖・脂質を診てもらうこと。たばこをやめること。体を動かすこと。マグネシウムは、その土台の上に乗る話です。順番を間違えないでください。
そのうえで、今晩のみそ汁にわかめをひとつまみ。それくらいなら、今日からできます。
出典
- 公益財団法人 日本心臓財団「超高齢社会で急増する心不全」(患者数の推計・心不全パンデミック)
- 厚生労働省eJIM「マグネシウム」(不足したときの症状・耐容上限量)
- 健康長寿ネット「マグネシウムの働きと1日の摂取量」(推奨量・平均摂取量247.1mg)
- 文部科学省 食品成分データベース(日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年)
- 多目的コホート研究(JPHC研究)「食事からのマグネシウム摂取量と虚血性心疾患発症との関連」
※この記事は栄養と食品の選び方についてまとめたものであり、病気の診断・治療・予防の効果を示すものではありません。気になる症状のある方は、医療機関にご相談ください。
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この記事を書いた人|ぱきら
健康食品・自然食品の販売現場に立ち続けて約25年。健康食品やサプリメントを主軸に、寝具・化粧品・整水器・補聴器まで、延べ数千点の「健康にまつわる商品」を直接お客様に届けてきました。華やかな広告の裏にある「商品の本当の姿」と、流行に流されない「賢い選び方」をお伝えしています。


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